あなたは、自分の見た目が好きですか?
この質問に「はい」と答えられる人はほとんどいないと思います。
脚がみじかい、胸が小さい、一重で腫れぼったい目、地黒、身長が低い……誰もが悩みをかかえていて、中にはそれが行き過ぎて自分を追い詰めてしまう人も。
『自分サイズでいこう 私なりのボディポジティブ』は、そんな悩みを抱えてくれる1人ひとりにそっと寄り添ってくれる、優しいコミックエッセイです。
『自分サイズでいこう 私なりのボディポジティブ』あらすじ
私は、私の体(サイズ)を、愛してみることにした
「痩せてなくっちゃ、オシャレをしちゃいけない」と思っていた私へ。
ボディポジティブ=「ありのままの自分の体を愛してもいいかもよ?」という提案。
無茶なダイエットをして、半年で20kg痩せた中学時代、
過食症になって、体重が30kg増えた高校時代、
過食嘔吐がやめられず、手に吐きダコができた大学時代
“ボディポジティブ”に出会い、自分の体を肯定できるようになった現在――
プラスサイズの女の子のイラストで人気のイラストレーター・haraさんが自身の体験と「ボディポジティブ」についての考えを描いたコミックエッセイ。
Amazon商品紹介より
『自分サイズでいこう 私なりのボディポジティブ』は、タイトルにもある通り「ボディポジティブ」がテーマとなっています。
「ボディポジティブ」とは、その名のとおり自分の体(ボディ)を肯定的に受け入れよう、という考えのこと。
本書では”プラスサイズ”にまつわるエピソードが中心ですが、ボディポジティブは肌の色や身長など、あらゆる特徴に適用されるものです。
自分の外見がきっかけとなって、摂食障害に苦しんできた作者のharaさん。
そんな彼女が「あの日の自分」に向けて伝えるメッセージは、きっとあなたの心にも響くはず。
『自分サイズでいこう 私なりのボディポジティブ』 感想
haraさんの描くメッセージが本当にやさしさに溢れていて、読んだ後あたたかい気持ちになりました。
「ボディポジティブ」を実践するのは簡単なことではないけれど、「こういう考えもある」と知るだけでも心が軽くなる人がいるかもしれない。
そんな願いが込められたharaさんの絵は本当にかわいくて温かくて、見ているだけで癒されます。
幸いわたしは外見に関してそこまで悩みはありませんが、「ボディポジティブ」という考え方に触れることができて本当に良かったなと感じました。
印象に残った言葉
自分の中の基準のようなものも
もしかしたら自分じゃない誰かや何かによってつくられている部分が
結構大きかったりして
P.60
本当そうですよね……。
特にいまの10代の子達は、SNSが発達している分より簡単に「基準」が作られてしまいそう。
「ボディポジティブ」の考え方、学校で教えた方がいいんじゃないかな。
「気にしないで」って言うとどうしても無責任なんだけど……
気にしないで大丈夫って願う人がいるよとせめて伝えられたら
昔の自分にも 同じ悩みを持つ誰かにも
P.88
自分を変えようとするのってものすごく勇気が要りますよね。
「変わってもいい」と頭ではわかっていても、どうしても周りの目が気になってしまう。
そんなときに「大丈夫だよ」「応援しているよ」と言ってくれる人がいたら、どんなに心強いか……。
わたしも「気にしないで大丈夫って願う人」の1人であろうと思います。
私は自分の理想の体を目指して運動してます
それがどんな体型って?あなたには関係ない
私は美しく強いし自分のやることをやってこれからも続けていく
P.120
こちらはアメリカの歌手・リゾの言葉。
うーん、格好いい……!
ダイエットも運動も、本来は「自分の理想の体」を目指すために行うことのはず。
けれどなんとなく「世間一般の理想の体」がゴールになっていないか、考えなければいけませんね。
『自分サイズでいこう 私なりのボディポジティブ』はこんな人におすすめ
- 自分の体型・見た目に悩んでいる人
- 「ボディポジティブ」について知りたい人
- 優しい気持ちになりたい人
自分の外見について真剣に悩んでいる人にとって、間違いなく救いになる本です。
すべてマンガで描かれているため、本を読むのが苦手な人でも◎。
自分だけでなく周りの人を傷つけないためにも、多くの人に読んでほしい1冊です。
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