<あらすじ>
12月。年末に向けて、冬が本気を出して来る季節。クリスマス。そして年越し。川本家で過ごす3年目のお正月は、ジグソーパズルを皆で囲んで。時に惑いながらも、あたたかな幸せをかみしめてゆく。零と三姉妹の日々はゆっくりと、着実に進んでゆく。一緒に、考えよう。一緒に歩いて行こう。一方、白熱する獅子王戦・決勝トーナメント。零、二海堂、重田…互いに高め合い、切磋琢磨を繰り返して来た島田研の弟分たちが、盤上で熱い火花を散らす。見据える先は、師との公式戦という舞台。長い時間を共に歩んで来た同士が、その日々に見つけた答えとは――。
商品紹介より
2年近く待っての新刊です。
もう……なんていうか……甘酸っぺえ~~~~~~‼‼‼
今巻では桐山くんとひなちゃんの恋愛模様があちこち散りばめられていて、悶絶必至となっております。
いや、いつのまにやら2人とも恋人らしくなってきましたね。キュンキュンしすぎてお姉さん叫んじゃったよ。
それだけでも満足できるんですが、他にもニヤニヤしちゃうポイントがたくさんです。
刺さったポイント
桐山くんがクラスに馴染んでいる
もうね、1ページ目から涙がちょちょぎれますよ。
あのプロぼっち・桐山零が、クラスメイトとお昼ご飯を食べている!
本人も先生も言う通り、「感無量」の一言に尽きます。
プライベートな宗谷名人
『12月の雨』のエピソードでは、宗谷名人のお家が初公開。
プライベートな宗谷名人の人間らしいところ(?)を見ることができて、ファンとして嬉しいエピソードです。
京都弁でしゃべるシーン、たいへん萌えました。
川本家流・ジグソーパズルの楽しみ方
ジグソーパズルでタイムトライアル、めちゃめちゃ楽しそう!
わたしも今度の正月にはぜひ挑戦してみたいです(母がたくさん1000ピースパズルを持っている)。
「ジグソーは天下のまわりもの」、名言ですね。
将来に悩む彼らへ、わたしからの答え
冒頭、受験を控えたクラスメートたちと桐山君の会話。
なにげない一幕なんですけど、まるで昔の自分を見ているよう。
大学受験を無事クリアしてとしても またその先に 就職試験が‼
まだやりたい事もわからないのに
Chapter.167 冬の鈴音
わからないまま受験して
---で 大学行っても4年間で見つからなかったらどうしたらいいの⁉
Chapter.167 冬の鈴音
もし今のわたしが同じことを言われたら、きっとこんな風に答えてみる。
わたしも同じことで悩んで、もがいて、いま30歳になろうとしている。
でもね、大人になっても「やりたい事」なんてなかなか見つからないよ。明確に「やりたい事」が見つかったのなら、それはとてもラッキーなことなんだ。
けれど大丈夫。「やりたい事」が見つからなくったって、人間意外と生きていける。
だってわたしがそうだったんだもの。苦労はしたけどなんとか就職はできたし、そこで出会ったものが今のわたしの一部になっている。
それに頑張ってもがけば、「やりたいかもしれない事」くらいはぼんやり見えてくるんだよ。
大学生になると、できることが一気に広がるから、気になるもの全部やってみればいい。
そうして動いているうちに、自分の中の「好き」のセンサーが少しずつ磨かれていく。
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