本が大好きです。愛していると言っても過言ではない。
なので「読書会」なんて目にしたら、めちゃくちゃ気になってちゃうよね。即買い。
好きなものに関してはガンガン語りたいし、同じ趣味の人と交流するのはとても楽しそう。
でも、初対面の人と話すのは苦手だし、そんなにすごい感想も言えない……。
ところが今回『読書会入門 人が本で交わる場所(山本多津也)』を読んで、その考えが180度変わりました!
読書会ではどんなことをするのか
作者の山本多津也さんは、「猫町倶楽部」という読書会を運営されています。
猫町倶楽部の読書会は、下のような形式で行われているそうです。
- 事前に課題本を指定しておく
- 読書会への参加条件は「課題本を読了していること」のみ
- 当日は5~6人のグループに分かれて、課題本について感じたことを話す
ときには作家さんがゲスト参加したり、課題本にちなんだドレスコードを設定したりすることもあるんだとか。
めちゃめちゃ面白そう……!
「なるほど!」と思ったポイント
初心者でも気にせず参加していい理由
「読書会」と聞くと、
「他の参加者はさぞ本についてよく知っているんだろうな……」
とちょっぴり不安な気持ちになってしまいますよね。
しかし作者の山本さんによれば、本を読んで感じることは1人1人でまったく異なるのだとか。
育った環境や現在の生活、生まれ持った感性などによって、一冊の本にも、10人いれば10通りの読み方があります。もともと「みんな違う」んです。
P.7
だからこそ、猫町倶楽部の読書会には一つだけルールを設けています。それは、決して他人の考えを否定しないこと。他人の考えを否定せず、自分の考えも否定されない。だからこそ、感想に正解も、不正解もないのだ。
P.7
あなたの感想に、正解も不正解もない。
そう言い切ってもらえると、参加してみようかな、と勇気が湧いてきますよね。
なぜ課題本を設定するのか
紹介型読書会を実施していない二つ目の理由として、参加者間で話が膨らみにくいという問題があります。
P.40
「紹介型読書会」というのは、各自が好きな本について話すタイプの読書会。
実は、”紹介型だと話が膨らみにくい”というのは、わたしも経験があるのでよくわかります!
仲の良い友達同士でも、よほど上手く話さなければ「ふーん」で終わっちゃうんですよね……。
というわけで読書会では課題本を設定するのがよさそうです。ふむふむ。
読書会は居場所になる
しがらみと表裏一体の強い引力で、いつだって自分だけの場所があると信じられるような場所が、最低でも一つか二つ、やっぱり必要なんじゃないかと思うんです。
P.108
自分の居場所がいくつかあるというのは理想的ですよね。
読書会がそんな居場所を提供できるのだ、というのは少々意外でした。
というのも私にとっての読書会のイメージは「イベント」。
たまに参加するお祭りのように思っていたのです。
ところが『読書会入門』を読んで、読書会はただのイベントではなく、コミュニティになりうるのだということを知りました。
部活動やサークルのように顔ぶれが固定されているわけではないけれど、同じように「ここに居てもいいんだ」という場所になりうる。
それってすごく素敵なことですね。
まとめ
『読書会入門』、タイトル通りに入門への扉を開いてくれる良書でした。
そしてわたし、実際に猫町倶楽部の読書会に参加してみることにしました!
折よく『読書会入門』を課題本として、初心者限定の読書会が開催予定なんだそうで。
著者の山本さんも参加されるとのことで、今からとっても楽しみです!
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